2025年05月05日

Duolingoのポルトガル語

先週、いつものようにDuolingoのページを開けてみたら、日本語話者のためのポルトガル語のコースができていました。

もしや、と思って探ってみると、ロシア語話者のためのポルトガル語のコースもできていました。

これは私にとってたいへんありがたいことです。

私は日本人の先生からポルトガル語を習ったことがなく(日本語を話す先生はいましたが)、これは日本語ではどういうことなのかなというのがはっきりとはわからないことが多く、いつもなんとなく手探りな感じがしていました。もちろん、参考書は日本語で書かれたものを使ってはいたのですが。今までぼんやりしていたものが、このDuolingoのコースで学習することによって、もう少しはっきり見えてくるようになるといいなと思っています。

ロシア語から学ぶというのは、ロシア語とポルトガル語の文を同時に覚えられるので、一石二鳥です。

さっそくやってみましたが、初めて見る単語がありました。

それは「balada」です。

「balada」は「バラード」で、つまりある種の詩の形式だったり、ある種の歌のことであるというのは知っていましたが、Duolingoの訳語には「クラブ」とあります。「クラブ」って「clube」なんじゃないの?

Caldas Auleteという辞書には、一つ目に詩のこと、二つ目に歌のこと、そして三つ目に

3 S.E.Gír. Programação noturna de lazer.


とありました。






「S.E.」は「Sudeste」(南東)のことで、ブラジルの南東部地域のことをここでは指します。南東部地域は、エスピーリト・サントス州、サン・パウロ州、ミナス・ジェライス州、リオ・デ・ジャネイロ州という四つの州で構成されています。

「Gír.」は「gíria」(辞書には、俗語、隠語、とありました)。

つまり、ブラジル南東部地域の俗語で、「夜の余暇プログラム」ということです。

最初、日本語訳の「クラブ」と見た時に、私は「テニスクラブとかチェスクラブみたいなものなのだろうか」と思ったのですが、これは間違いで、夜に踊りに行く「クラブ」だったのでした。(私は夜の「クラブ」には行ったことがないのですが、ディスコとは違うものなのでしょうか?)

こうして、一日に一つでも新しい単語を覚えると、満足感が得られて、夜よく眠れるような気がしないでもありません。

現在、Duolingoで日本語話者のためのコースは、英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語となっています(学習者の多い順)。その他に、スマホのみで学べるものとして、算数と音楽があります。とにかく、日本語から学べる言語が増えるのはうれしいことです。

一方で、エスペラントはかつて、英語以外に、フランス語、スペイン語、ポルトガル語を介して学べるコースがあり、さらに中国語版は開発中だったのですが、なぜか英語版以外はとりやめになってしまうということがありました。なぜ、既に存在していたコースをなくしてしまったのかな? 謎です。

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posted by ごー at 22:50| Comment(0) | ポルトガル語 | 更新情報をチェックする

2024年09月08日

天麩羅、襦袢……

前回(「繻子と地図帳」https://kotobanobenkyo.seesaa.net/article/504516808.html)、「メリヤス」がポルトガル語の「meias」から来ている言葉だと知って、私は驚いたのでした。

でも「めいあす」と「めりやす」ではちょっと距離があるような?

と思っていたら、スペイン語の「medias」(「meias」と同じく「靴下」のこと)から来ているという説もあり、「めいあす」より「めでぃあす」(音はこれでいいのかな?)の方が「めりやす」に近いようにも思えます。

しかし、日本とスペインって交流があったかな? と思ったのですが、「以後よく広まるキリスト教」の1549年に日本にやってきたフランシスコ・ザビエルの一行の中のヨーロッパ人のうち、ザビエルはバスク人で、他の二人はスペイン人でした。

私は2005年の秋からポルトガル語の勉強を始めました(「2005年」って自分で見てもびっくり。もう二十年近く前のことではないか! もっと真面目に気合いを入れて勉強していたら、今頃は通訳や翻訳の仕事ができていただろうに)。

ポルトガル語の勉強を始めるにあたり、白水社の「エクスプレス」がいいよ、と先輩から教えてもらったので、取り寄せて読み始めましたが、まったく頭に入ってきませんでした。






まず「eu」(「私」という意味)が覚えられない。英語は「I」で、ロシア語は「я」で、どちらも一文字で済んでいるのに、「eu」はなぜ二文字も使うのか、と理不尽な怒りを覚えたものです。

こんなに基本的な言葉も覚えられないのですから、他の単語はなおさらです。そこで、日本語になっているポルトガル語の言葉から覚えていったらいいのではないかと思いました。

「びーどろ(vidro)」「ボーロ(bolo。ケーキのこと。日本では、蕎麦ぼうろとか卵ボーロなど、ビスケットっぽいです)」「金平糖(confeito)」「シャボン(sabão)」「ボタン(botão)」「合羽(capa)」……。

その中で最も驚かされたのが「天麩羅」と「襦袢」でした。

「天麩羅」は言われてみれば日本語っぽくはないように思われるような気がしないでもないので、なるほどなあと思ったものです(ただし、語源については諸説あり)。

しかし「襦袢(gibão)」は……。襦袢は着物を着る時に欠かせないもののはずです。なんだか納得がいきませんでしたが、インターネットでいろいろ見てみたら、なるほど〜と思えるようになってきました。

ついでながら、手元にあるブラジルの辞書で「gibão」のところを見てみますと、






1 Bras. Casaco de couro us. por vaqueiros.

(ブラジル語法。牛飼いが用いる革の上着)

2 Casaco curto us. sobre a camisa.

(シャツの上に着る短い上着)

と書かれています。

ウィキペディアの執筆者,2023,「プールポワン」『ウィキペディア日本語版』,(2024年9月7日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9D%E3%83%AF%E3%83%B3&oldid=97212860).

同じ「gibão」というつづりで別のものもあります。

Zool. Espécie de primata que vive em árvores, é vegetariano e habita o sul da Ásia e a Indonésia.

(動物学。樹上で生活する霊長類の一種、植物食で、南アジア、インドネシアに生息する。)

これは「テナガザル」のことです。

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posted by ごー at 17:18| Comment(0) | ポルトガル語 | 更新情報をチェックする

2024年07月13日

Duolingoの変化、それから同音異義語について

Duolingoで、「ポルトガル語話者のための英語」の「Seção 9」を学習中だったのですが、今日見たら「Seção 9」がなくなっていて「Reforço diário」になっていました。「日本語話者のための英語」でいうところの「デイリーリフレッシュ」のことです(なぜ日本語版は英語をそのままカタカナにしているの?)。

「Seção 9」は新しい内容を学ぶのではなく今までの復習のようなものだったので、「Reforço diário」に置き換えても同じなんじゃないかということになったのでしょうか。「Seção 9」は5回やると一つの丸が完成することになっていて、XP二倍の時にこの丸を完成させるとジェムが25個もらえることになっていたのでありがたかったのです。これがなくなってしまったのは残念です。

「seção」というのはブラジルの言葉で、発音は「セサオン」みたいな感じ(厳密にいうと違う。私にはこう聞こえているということです)。英語でいうところの「section」です。

「sessão」という言葉もあって、発音は上に挙げた「seção」と同じ。英語でいうところの「session」です。

意味が違うのに発音が同じとは紛らわしい。とはいえ、そのような単語はたくさんあるわけですが……。

しかし、ポルトガルのポルトガル語では「seção」ではなく「secção」と綴り、音は「セクサオン」みたいな感じになります。

なぜブラジルでは「k」の音を省略しているのでしょうか。謎です。

「fato」という単語があり、これには「事実(英語でいうところの「fact」)」という意味と「服」という意味があります。他に、「(山羊などの)群れ」とか「(動物の)腸」という意味もあるようですが、私はまだ出会ったことがありません。

これがポルトガルでは「事実」の時は「facto」(ファクトゥ)、「服、群れ、腸」を指す時は「fato」(ファトゥ)で、綴りも発音も違っています。

ふだんは「ポルトガルのポルトガル語はさっぱりわからない〜」(←ブラジルのポルトガル語ならばっちりわかるというわけでもない)と思っている私ですが、これらに関してはポルトガルのポルトガル語の方がわかりやすくてありがたいです。

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posted by ごー at 23:31| Comment(0) | ポルトガル語 | 更新情報をチェックする