作者のRené Goscinny(1929-1977)の死後に、未発表の原稿を集めて本にしたのが「O Regresso do Menino Nicolau」です。
この本は5章に分かれていて、それぞれの章に8つのお話、合計で40話収録されています。訳者はMiguel Rodrigues。
どのお話もかわいいのですが、Jean-Jacques Sempé(1932-2022)の挿絵も最高にかわいいです。絵を眺めているだけでも、楽しい気持ちになってきます。
内容はというと……。
舞台は1950年代のフランス。少年ニコラウ(フランス語では「ニコラ」)が自分の周囲の出来事を語ります。学校のこと、家のこと、近所の人のこと、旅行に行った時のこと、等々。
ニコラウは小学校低学年くらいの年齢だと思われますが、男子校に通っています。この頃のフランスは男女別学が普通なんでしょうか? 学校では同級生となぐりあいのけんかをしたり、家では両親がけんかしてお母さんが泣き出したり、ニコラウもそれを見て泣き出したり、いつでも平和で静かな生活というわけではないのですが、それもまたいい。幸せな子供時代です。
大人が「子供はこうあれ」という理想を押し付けるのではなく、本当の子供の日記みたいな雰囲気のお話です。自分の子供の頃のことを思い出して、泣きたいほど懐かしい気持ちになりました。
以前このシリーズの別の本をブラジルのポルトガル語で読んだことがあるのですが、使われている言葉や友達の名前がちょっと違っているのも、私にとっては興味深いところです。ブラジル版は手放してしまったので、現在手元にないのが残念です。
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ブラジルとポルトガルでどんな違いがあるかと言いますと、たとえば……
ブラジル版では友達同士でも「Você」で呼び合いますが、ポルトガル版では「Tu」です。
ブラジル版では「legal」や「super」という言葉をよく見かけましたが、ポルトガル版では「fixe」それから「bestial」「bestialmente」という言葉がよく出てきます。
「legal」と「fixe」は英語の「cool」に相当するものですが(「涼しい」の意味ではない方)、これは日本語ではなんと言いますか? 「かっこいい」? 「すごい」?
ニコラウの友達で、いつも何かを食べている子がいるのですが、その子の名前がブラジル版では「Alceu」、ポルトガル版では「Alceste」となっていました。
ニコラウは、お母さん、お父さんのことをポルトガル版では「mamã」「papá」、ブラジル版では「mamãe」「papai」と呼んでいます。
こういった違いはあるにせよ、面白さに変わりはありません。しかし、私にはブラジル版の方が読みやすかったような記憶があります。ポルトガル版では「Tu」が使われているため、動詞の変化が増えるからかもしれません。
フランス語で読めたら、もっと楽しいのだろうなあ……。
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