有隣堂は横浜に本社がある書店チェーンで、私は一時期、新宿の小田急百貨店の10階にあった「STORY STORY」という名前のお店にほぼ毎週行ってました。本の並び方が独特で、雑貨売り場にはすてきなものがたくさんあって、とても楽しかったのを覚えています。
「新明解国語辞典」は2020年に第八版が出版され、新しい言葉も追加されているそうです。
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「新明解国語辞典VS三省堂国語辞典の世界」という動画もあります。
辞書って楽しいものですね。
小型現代語辞書のさきがけ――『明解国語辞典』誕生から80年
https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/meikok80/
実は、私も新明解国語辞典を持っています。1996年3月8日に税込2500円(本体2427円)で購入したものです。あの頃は消費税が3パーセントだったんですね……。うちにあるのは第四版、第三十刷です。
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アマゾンにあるレビューによると、語釈が面白いのは第四版の四刷までなのだそうです。
なぜ私がこの辞書を購入したのかと言いますと、1990年代半ばに『新解さんの謎』という本が流行し、それを読んだからなのでした。
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うちにある「新明解国語辞典」の表紙には「金田一京助」の名前があります。最近、『日本文学のススメ(無料版)』という漫画を読んだのですが、そこに登場する金田一先生がいい人すぎてびっくりしました。
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私は新明解を持ってはいるものの、あまり使ってはいませんでした。そこで、あらためてよく見てみることにしました。私のは第四版、第三十刷です。
有名な「恋愛」の語釈の中に「合体」という言葉が出てきます。そこで「合体」の項を見てみると……。
(前略)この辞書でのえんきょく表現。
とあります。この辞書内だけでの意味があるとは! いや、この言葉は『釣りバカ日誌』でも使われていますね。
「勉強」のところを見てみます。冒頭に括弧入りで、
そうする事に抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事などに身を入れる意
とあります。ということは、私の外国語の勉強は、勉強ではないのかな? なぜなら特に抵抗を感じてはいないので。
「読書」を見てみます。
かなり独特な説明がされていて、最後に括弧入りで、
寝ころがって漫画本を見たり電車の中で週刊誌を読んだりすることは、勝義の読書には含まれない
と書かれています。これにはびっくり仰天しました。私の生活をのぞき見されているのかと、一瞬思ってしまいました……。といいますのも、一日中ごろごろしながら漫画を読んだ日とか、長時間電車に乗って週刊誌を読んだあとに、私はいつも「今日はたくさん読書をした!」と満足していたからです。
私はロシア語に興味があるので「イクラ」を見てみました。
[ロ ikra] 筋子を、一粒ずつ離した食品。カナッペに載せたりする。
食べ方が提案されている点が斬新だと思いました。それも、イクラ丼や軍艦巻きではなく「カナッペ」であるところに、この言葉は外来語なのであるということが強調されているように感じました(←そんなことを思うのは私だけかもしれませんが)。
前回、「エスカロープ」について書きましたが、(「エスカロープ」とは何ですか?https://kotobanobenkyo.seesaa.net/article/500223784.html)、新明解に「エスカロープ」はちゃんと掲載されていました。
[フ escalope] 薄切りの肉。
しかし、不思議なことに「餃子」がありません。「ラーメン」「肉饅」「餡饅」はあるのですが。「八宝菜」「麻婆豆腐」もありません。この辞書を作った人たちは、中華料理にはあまり興味がなかったのでしょうか?
辞書を眺めていたら、あっという間に二時間たっていました。知っているはずの言葉も、あらためて辞書で見てみると新しい発見があったりします。今後はもっと国語辞典を活用しようと思いました。
ラベル:日本語