2025年01月17日

「うさぎ」について考える その二

『「うさぎ」について考える その一』(https://kotobanobenkyo.seesaa.net/article/506144925.html)に、エスペラントの「kuniklo」という言葉が「うさぎ」を意味するのだということを書きました。

このような動画を見つけました。

Легкое чтение на эсперанто. Лиса и заяц / Vulpo kaj leporo. Для начинающих


ロシア語でエスペラントが学べるという、私にとっては一石二鳥な動画です。

最近知ったのですが、「一石二鳥」という四字熟語は、日本独自のものではなく、中国から来たものでもなく、英語の「To kill two birds with one stone.」を日本語に訳したものなのだそうです。訳した人、すごいなあ! すっきりと、そして過不足なく訳されています。

ロシア語で「一石二鳥」に該当するのは、

одним ударом (убить) двух зайцев. 一撃でうさぎ二羽(を殺す)


ポルトガル語では、

matar dois coelhos de uma cajadada. 杖の一撃でうさぎ二羽を殺す


となっています。うさぎも鳥も気の毒です……。

上の動画で「leporo」という単語が出てきて、ロシア語では「заяц」となっています。

「leporo」も「うさぎ」なんだ……。

エスペラントの辞書で確認してみると、「leporo」は「野うさぎ」、「kuniklo」は「家うさぎ」となっていました。






ということは、「заяц」は「野うさぎ」なのか?と思いきや、辞書で「кролик」のところを見ると「(アナ)ウサギ」とあり、「дикий кролик」が「野ウサギ」、「домашний кролик」が「飼いウサギ」となっています。






アナウサギ、ノウサギの画像をいろいろ見てみましたが、私にはみんな「うさぎ」にしか見えません。

調べてみたところ、アナウサギは地下に穴を掘って暮らしていて、食用、毛皮用、愛玩用として飼育されているうさぎは、アナウサギが品種改良されたものだとのことです。

「Смешарики」の「Крош」は「кролик」。



「Ну, погоди!」のうさぎは「заяц」。



「заяц」には「無賃乗客」という意味もあって(←なんで?)、「ехать зайцем」で「ただ乗り(キセル)をする」という意味になります。

ピューマのメッシ(https://www.youtube.com/@Iampuma)、チーターのゲルダ(https://www.youtube.com/@Iamcheetah)の動画を見ていると、サーシャとマーシャがメッシとゲルダに「Зайка!」とか「Зай!」と呼びかけていたりして、百歩譲ってメッシとゲルダは猫かもしれないけど、うさちゃん(зайкаはзаяцの愛称)と呼ぶなんで面白いなと思っていたのですが、子供や女性に対する優しい呼びかけの言葉として「зайка」が使われるらしいです。

英語だと、「rabbit」「bunny」「hare」とありますが、「rabbit」が「飼いうさぎ」(つまり穴うさぎ?)で、「hare」が「野うさぎ」。「bunny」は「rabbit」の幼児語だそうです。

↓「rabbit」の一例。






↓「bunny」の一例。






ポルトガル語の「野うさぎ」は「a lebre」。エスペラントの「leporo」とたぶん語源は一緒なのだと思われます(ラテン語から)。

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posted by ごー at 04:47| Comment(0) | 勉強全般 | 更新情報をチェックする