綴りも音も同じ単語、綴りだけ同じ単語、音だけ同じ単語などがあります(ただし、ポルトガル語ではアクセントのないoがuの音になるなど、厳密に言うと違いがありますが)。
urso(クマ)(綴りが同じ。音もほぼ同じ)
centro(中心)(綴りが同じ)
secaとseka(乾燥した)(音がほぼ同じ)
など。いろいろ例を挙げようと思いましたが、きりがないのでやめておきます。
一方で、綴りも音も同じで意味が違う単語もあったりします。
たとえば「ombro」。これはポルトガル語では「肩」のことですが、エスペラントでは「影」の意味になります。
似ているようで、BとVが入れ替わっている単語があります。
(葡)árvore (エス)arbo (木)
(葡)carvão (エス)karbo (炭)
(葡)livro (エス)libro (本)
エスペラントを再開して最初の頃は「『本』はどういうふうに書くのだったっけ? 『livro』? 『libro』? ええと、ポルトガル語の『本屋』が『livraria』だからポルトガル語が『livro』で、エスペラントは『libro』だ」ということを頭の中で考えたりしていたものです。
BとVの入れ替わりはポルトガル語と英語の間でもあって、
(葡)impossível (英)impossible
などがその例です。
「象徴、シンボル」はポルトガル語では「símbolo」、英語では「symbol」、エスペラントでは「simbolo」ですが、なぜかロシア語では「символ」で「V」の音が使われています。
ポルトガルの北部では「V」が「B」の音になることがあるそうです。
Características de alguns dos principais sotaques de Portugal
https://observalinguaportuguesa.org/caracteristicas-de-alguns-dos-principais-sotaques-de-portugal/
Outra característica muito típica dos sotaques do Norte é que pronunciam o V como sendo um B. Não dizem vaca, dizem “baca”.
「B」と「V」の音はいつでもはっきり区別するものだと思っていましたが、意外とそうでもないのかも?(少なくともポルトガルの北部では……)
スペイン語では「B」と「V」の音に違いがないと聞いたことがありますが、ポルトガルの北部からさらに北に行くと、スペインのガリシア地方ですから(言語はガリシア語)、このポルトガル北部の方言はスペインの言語の影響なのかと思われます。ではポルトガル北部から南下した場合、どこから「B」と「V」がはっきり区別されるようになるのでしょうか。不思議……。
ロシア語の「V」の音は英語より弱い感じになるのだと昔習いました。
それで、日本人の耳には、
「Москва」は「モスクワ」
「Иван」は「イワン」に聞こえるのだと……。
Wikipediaに興味深いことが書かれていました。「символ」についても記述がありました。
ウィキペディアの執筆者,2023,「В」『ウィキペディア日本語版』,(2024年3月22日取得,https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%D0%92&oldid=97444172).
今まで、「символ」?「симбол」?と迷うことがよくありましたが、今後は間違えずにすみそうです(たぶん……)。

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