2022年06月21日

Л. М. Млечин『Последнее дело инспектора Имаи』

レオニード・ムレーチン(Млечин, Леонид Михайлович 1957〜)はソ連生まれのロシアのジャーナリスト。テレビにもよく出演していて、YouTubeにチャンネルもある。

https://www.youtube.com/c/ИсторияЛеонидаМлечина


有名人です。そのムレーチンが二十代の頃、1984年に出版された、日本を舞台にした小説が『Последнее дело инспектора Имаи』。

この本には中編小説が二つ収録されていて、書名になっている『Последнее дело инспектора Имаи』をとりあえず読み終わったので、忘れないうちにメモ。

とある薬物を巡って、在京のアメリカの諜報機関と日本があれこれするという話。

違法薬物で金儲けをする組織を捕まえるみたいな話なのかと最初は思っていたのだが、読み進めると、日本の731部隊とかアメリカのMKウルトラ計画のことなどが語られ、実はもっとおそろしい薬の話なのだとわかった。

犯罪を通して人の心の動きを表現するというタイプの小説ではなくて、日本の歴史、文化、精神、第二次大戦後の日米の関係等を紹介するような内容になっている。そして731部隊のことも……。

「MKウルトラ計画」って、私はここ一、二年の間に都市伝説系YouTuberの動画で初めて知ったのだけど、著者は1980年代に既に知っていたというのが不思議だ。アメリカはこんな恥なこと、敵国であるソ連には絶対に知られたくなかっただろうに。wikipediaには、関連文書が「1975年、アメリカ連邦議会において初公開された。」と書かれている。そこから世界中に情報が渡りはじめたということ? 日本でも知られていた?

題名になっている「今井」が気の毒だった……。

にほんブログ村 外国語ブログ ロシア語へ
にほんブログ村




言葉の勉強 - にほんブログ村
posted by ごー at 05:23| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2022年06月08日

ペルーのオカリナ

十年以上前に、ブラジルのブラジリア(ブラジルの首都)だったかカルダス・ノーヴァス(有名な温泉地)だったか、どちらなのかは忘れましたが、民芸品市場で笛を買いました。絵がきれいだったから買ったのであって、演奏してみようと思うことはなかったのです。

表面には丸い穴が六つ。

IMG_2308.jpg

裏面には丸い穴が二つ。

IMG_2309.jpg

吹いてみるとポーポーと音がするけど、これで曲が奏でられるとは思ったことがなかったのです。センスのある人なら、すぐに何かすてきな音を出せるのでしょうけど。

ある日、この笛をつくづく眺めてみて思ったのでした。

穴があいているのには必ず何かの意味があるはずだ。
にんじんで音楽を演奏する人がいるのだから、この焼き物の笛で音楽ができないわけがない、と。



インターネットで調べてみると、うちにあるこの笛は「ocarina peruana」という名前だということがわかりました。なるほど、ペルーの楽器だったか。穴が合計で8つあるから「ocarina peruana de 8 furos」。

動画を見ながらドレミファソラシドを練習してみました。



「メリーさんの羊」が吹けるようになりました!

にほんブログ村 外国語ブログ ポルトガル語へ
にほんブログ村




言葉の勉強 - にほんブログ村
posted by ごー at 21:30| Comment(0) | ポルトガル語 | 更新情報をチェックする

2022年06月04日

ナザレ, Nazaré, на заре.

どこかへ行きたいという欲がなくなった。

若い頃は、いずれ富士山に登ってみたいとか、四国八十八か所巡礼の旅をしたいとか思ったものだけど、実際に富士山に登った人の話、お遍路さんをした人の話を聞いたら、それで満足してしまって、自分で行きたいとは思わなくなった。

もしお金が余っていたら、どこかへ行きたくなるのかな? いや、家で寝ているほうがいいな。

一か所だけ、過去の旅行で一泊しかしなかったのを残念に思っている場所がある。

昔行ったポルトガルのナザレ。

PB082782.jpg

PB082785.jpg

PB082736.jpg

今からまた行きたいというわけではなく、昔に戻って、そこで三泊四日くらい過ごしたい。

ある日YouTubeを見ていたら、ある歌の動画が現れた。ソ連時代の歌。シンセポップという分野らしい。



なるほど、とても80年代っぽいなあと思いながら聞いていたのだけど……

「ナザレ、声が私を呼ぶ」

という歌詞に心をつかまれた。これは私のための歌だ!

落ち着いて考えれば「Nazaré」ではなく「На заре」と言っているのだとすぐわかる。

でも私は
「На заре голоса зовут меня」

「Nazaré, vozes chamam-me」
と勝手に変換して、これは私のための歌だと思う。

歌詞の他の部分も、「ナザレ」に合っているような気がする。ナザレの朝焼けを想起するのもよい。

この曲を作ったのは、動画の中でキーボードを演奏しているサングラスの人、Олег Парастаев。

https://ru.wikipedia.org/wiki/Парастаев,_Олег_Заурович

2020年版。(英語字幕あり)



にほんブログ村 外国語ブログ ロシア語へ
にほんブログ村




言葉の勉強 - にほんブログ村
posted by ごー at 07:39| Comment(0) | ポルトガル語とロシア語 | 更新情報をチェックする