https://www.youtube.com/c/ИсторияЛеонидаМлечина
有名人です。そのムレーチンが二十代の頃、1984年に出版された、日本を舞台にした小説が『Последнее дело инспектора Имаи』。
この本には中編小説が二つ収録されていて、書名になっている『Последнее дело инспектора Имаи』をとりあえず読み終わったので、忘れないうちにメモ。
とある薬物を巡って、在京のアメリカの諜報機関と日本があれこれするという話。
違法薬物で金儲けをする組織を捕まえるみたいな話なのかと最初は思っていたのだが、読み進めると、日本の731部隊とかアメリカのMKウルトラ計画のことなどが語られ、実はもっとおそろしい薬の話なのだとわかった。
犯罪を通して人の心の動きを表現するというタイプの小説ではなくて、日本の歴史、文化、精神、第二次大戦後の日米の関係等を紹介するような内容になっている。そして731部隊のことも……。
「MKウルトラ計画」って、私はここ一、二年の間に都市伝説系YouTuberの動画で初めて知ったのだけど、著者は1980年代に既に知っていたというのが不思議だ。アメリカはこんな恥なこと、敵国であるソ連には絶対に知られたくなかっただろうに。wikipediaには、関連文書が「1975年、アメリカ連邦議会において初公開された。」と書かれている。そこから世界中に情報が渡りはじめたということ? 日本でも知られていた?
題名になっている「今井」が気の毒だった……。

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