2021年10月30日

辞書にない言葉

10月30日はピューマのメッシのお誕生日。どんなふうにお祝いされるのかな?



メッシは爪切りとお風呂はあまり好きではないようだ。でもお父さんがやってくれるのだからと、できるだけ我慢している。

サーシャがメッシの爪を一つ一つ見て、これは切る、これはまだ切らなくてもいいと決めていく。

切らなくてもいいものについて、サーシャが、

Тот нормуль.


と言っている。

нормульとは何だろう。

うちにある辞書には載っていなかった。

Викисловарьにはあった。

https://ru.wiktionary.org/wiki/нормуль

今はこうしてインターネットで調べられるのでとても便利だ。インターネットのない時代だったら、察しの悪い私は「нормульとは一体どういう意味なのだろう」と一人で悩み続けていたに違いない。

爪切りがほとんど終わった頃に、サーシャが

Усы, лапы и хвост – это твои документы.


と言っているのは、
アニメ「Каникулы в Простоквашино」の中の猫のマトロスキンのせりふ、

Усы, лапы и хвост – вот мои документы!


が元となっていると思われる。

これはあれの引用だ!とわかると、とても楽しい。しかし、引用だとわかるためにはいろんな知識が必要なわけで、きりがないなあと途方に暮れてしまう。世の中のあらゆることがらはすべて、きりがないものなんだけど……。

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posted by ごー at 03:12| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2021年10月24日

映画『Невероятные приключения итальянцев в России』

1973年の作品。監督はエリダール・リャザーノフ(Эльдар Александрович Рязанов)。

この監督の作品で、日本でもよく知られているのは『運命の皮肉(Ирония судьбы, или С лёгким паром!)』。年末年始には毎年ロシアのテレビで放映される、有名な喜劇。






Невероятные приключения итальянцев в России (комедия, реж. Эльдар Рязанов, 1973 г.)
(下記のリンク先で見られます。英語の字幕もあります)
https://youtu.be/0B3nK-k0KzQ

ローマのとある病院に、救急車でロシア人のおばあさんが運び込まれる。しかし、病院は患者であふれかえり(廊下にまでベッドが置かれている!)、空きベッドがない。おばあさんは足を怪我した入院患者と同じベッドに寝かされる。

知らせを受けて病院に駆けつけた孫娘に、おばあさんは「財産はロシアのレニングラードのライオンの下にある」と告げて息をひきとってしまう。

孫娘がロシアへ向かうのは当然のこととして、おばあさんを病院に運んだ救急隊員二人、病院の医者、おばあさんと一緒のベッドにいた患者、妻の出産に付き添っていたマフィアも、なぜか孫娘と同じ飛行機に乗ってモスクワへ。

ある者は助け合い、ある者は騙し合いながら、イタリア人たちの宝探しが始まるのだった。

1970年代のソ連で、こういう映画が作られていたとは! 「ドリフターズのコント」や「西部警察」を思い出してしまった。現在はCGを使えば、ありえないような場面をいくらでも作ることができるが、当時はそういう技術はなかったわけで、とても驚かされる。

映画の中ではイタリア人という設定だが、足を怪我している患者は『犬の心臓』でプレオブラジェンスキー教授を演じたエヴゲーニー・エフスチグニェーエフ(Евгений Александрович Евстигнеев)。他のイタリア人はイタリア人の俳優が演じているのに、この人だけロシア人だ。

リャザーノフ監督は、飛行機の翼の上で、凍ったマフィアの氷をはがす医者を演じている。

予約もしていないのになぜか現れるロシア人ガイドは、アンドレイ・ミローノフ(Андрей Александрович Миронов)。(過去記事「ボルシチ・ウエスタン!? 『Человек с бульвара Капуцинов』https://kotobanobenkyo.seesaa.net/article/477700857.html

CGがないから、ライオンも実際のライオンが演じているのだが、このライオンは映画の撮影後に気の毒な亡くなり方をしている。

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ラベル:映画 ロシア語
posted by ごー at 01:42| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2021年10月18日

ピューマのメッシと学ぶロシア語

日曜日のピューマのメッシのYouTubeライブ(毎週日曜日、モスクワ時間の午後3時から5時、日本時間午後9時から11時)でも言及されていましたが、『Russian with Puma Messi』というチャンネルがYouTubeにあります。アメリカ在住のリリアンさんが作成しているチャンネルです。



メッシやチーターのゲルダ、残念ながら今はいないけど猫のキーラたちのかわいい写真を見ながらロシア語の勉強ができるという、とても楽しい講座です。

私はピューマのメッシを知る前は、子供のピューマやチーターをかわいいと思うことはあっても、大人のピューマやチーターをかわいいと思うことなんてなかったので、なんだか不思議な気持ち。一般に「猛獣」と呼ばれる動物に、あんなにたくさんの表情や感情があるなんて考えたこともありませんでした。

この講座はロシア語入門者、初心者の人でも取り組める内容になっていると思います(英語の知識は必要ですが、文法用語以外は日本の中学卒くらいの英語で大丈夫)。

ロシア語学習歴数十年(期間が長いだけで、実態はまったくだめなんですが)の私でも、なるほど!と気づかされることが多く、毎回新しい動画が出るのが楽しみです。

メッシをきっかけに、ロシア語に興味を持つ人が増えるといいなと思います。そして、「外国語」は英語だけじゃない、世界にはいろんな言語があるのだということに、多くの人に気づいてもらいたいです。

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posted by ごー at 22:42| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする