実はその猫はその人の猫ではなく、アメリカで暮らしていた「ポンズ」という名前の猫だった。ポンズはインスタグラムの人気者だった。
4月4日、ポンズはニューヨークのブルックリンにある公園を、タイ人の飼い主さんや他の動物たちと一緒に散歩していた。飼い主さんの恋人(アメリカ人)も一緒に公園に来ていたが、ランニングか何かをしていたらしい。
ポンズのリードに12歳くらいの少年がひっかかった。ポンズの体は宙に浮き地面に叩きつけられた。そこでごめんなさいすればいいのに、少年はポンズのリードをさらに引っ張った。
もともと心臓が弱かったポンズはその場で死んでしまった。ポンズの爪ははがれてしまっていた。地面をひきずられたから……。
そこからがさらにひどい話で、飼い主が少年に、なんてことをしてくれたのだと言うと、少年の母親らしき女性とその仲間たちがやってきて、「あんたの方が悪い」といったようなことを言い始め、飼い主をひきずり倒し、殴ったり蹴ったりした。止めに入った飼い主の恋人も殴られた。通りすがりの男の人たちが女性たちをひきはがして、騒ぎはひとまずおさまった。
子供のいる女性が、知り合いでもない人を、仲間と一緒に寄ってたかって殴ったり蹴ったりしたということに、私は衝撃を受けた。息子が殴られたので殴り返したというのなら、まだわからないでもない。その場合でも一対一でやるべきだ。でもこの事件は違う。本来ならば謝られて慰められるべき人が、ののしられて殴られている。
アメリカって先進国のはずなのに、なぜこんな人とも呼べないような人たちがいるのか(日本にも人とは呼べないような人たちはいるけど)。何がいけないのだろう。貧困? 教育?
この事件で、42歳のEvelyn Serranoという人物が逮捕された。名前と外見からヒスパニック系だと思われる。
これは頭のおかしい人が起こした暴力事件なのか。それとも人種差別の気持ちから起きた事件なのか。前者だと思いたいのだが……。
元気だった頃のポンズ。インコのマンゴーと仲良しだった。
飼い主さんの言葉。
We need to learn from all these animals.
They are different species, but they get along.
They learn how to live together and how to fit into each other's lives.

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