私はずっとロシアのテレビ番組だと思っていたのだが、実はウクライナで制作されているのだとか。
登場人物は二人。二人は週末を世界のどこかの街で過ごすのだが、街に到着したら、まずコインの表と裏どちらが出るかを当てるゲームをする。
この遊びを「орëл и решка」という。「орëл」が表。ロシアのコインの表には双頭の鷲が描かれているので。「решка」が裏。このゲームでは、コインの金額が書いてある方のこと。なぜрешкаと呼ばれるのかについてはいくつかの説があるようだ。
このコイン当てゲームで見事当てると、クレジットカードを渡され、贅沢な週末を過ごせる。外れた方は100ドルを渡されるので、この金額で収まるように過ごさなければならない。
最近、この番組のポルトガル編があった。私はロシア語とポルトガル語に興味があるので、さっそく見てみた。
今回の登場人物はイヴァン・ドルンとアレクサンドル・グドコーフ。イヴァンはコイン当てで勝ったので贅沢旅行。アレクサンドルは100米ドル分のユーロ(この時点では87.76ユーロ)を渡される。
舞台はナザレ。ポルトガルの大西洋岸のちょうどまんなかあたりにある漁村。大きな波ができるので、サーファーにも人気の場所。
私は2015年の11月にここへ行ったのだった。バスでファティマへ行き、お参りと博物館見学をしてから、またバスに乗ってナザレへ。夜到着して一泊して、翌日観光という日程だった。ナザレは小さいけれどとてもいいところで、一泊だけの旅にしてしまったのを今でも残念に思っている。そして魚の干物を買わなかったのを後悔している。
ここのおばさんたちは伝統的な衣服としてミニスカートを着用していることで有名なのだが、7枚重ねであること、そして手仕事であるために高価なものであるというのは知らなかった。
イヴァンの宿泊先は、少し内陸に行ったところにあるブサコ宮殿。豪華ですごいなあ! ここには日本のエンペラーやアガサ・クリスティーが宿泊したことがあるという。博物館にあるような家具を実際に使ってもいいとは、なんとも贅沢だ。これで一泊650ユーロ。目の玉が飛び出るほど高くはないというのにまた驚かされる。(私には縁のないことだけど……。)
アレクサンドルはお土産売りのおばさんに紹介された宿へ行く。50ユーロのところを値切って40ユーロにしてもらうのだが、これだけの設備があれば50ユーロでも悪くない感じだ。
翌日、アレクサンドルはバスでファティマへ。イヴァンはコインブラへ。イヴァンはポルトガルの大学の伝統「praxe(新入生いじめ。ブラジルではtrote)」をちょっと体験。ポルトガルのこの習慣が私は大嫌い。そんなことをする暇があったら、学生は勉強をした方がいいと思う。これを行うことによって、学生たちの一体感が高まるのだとか言うひともいるけど、そうかな?
この番組では紹介されていないが、ナザレという町の名前のもとになった聖母子像を巡る物語、鹿狩り中の貴族を転落から救った聖母マリアの伝説など、ナザレには面白い話がある。



ナザレ、また行きたいなあ。


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