2020年12月30日

Esperanto 希望する人

今まで生きてきて、2011年が最悪の年だと思っていたけど、今年はそれ以上に悪い年になってしまった。2011年の時は、生きてさえいればなんとかなりそうな感じがあった。いつでもどこかに逃げ場がありそうに思えていた。

今年のは違う。逃げるところがどこにもない。手洗い、うがい、消毒を万全にして、ウイルスにつけこまれないように体調を常に整えておかなければいけない。「外から帰ったら、必ず手を洗ってうがいしなさいよ!」と言うお母さんたちは正しかった。電車のつり革をさわれない人たちのことを「潔癖症」と呼んでいたけれども、あの人たちは正しかった。

今年のお正月もいつものように寝正月で、私が眠っているあいだにイランとアメリカがあやしい雰囲気になったりして、どうか大変なことになりませんようにと願ったのだったが……。こんなに大変な年になるとは思ってもいなかった。

そして今年の正月には、自分としては珍しく「何か新しいことを始めよう」と思ったのだった。そこで選んだのが「エスペラント」。正確にはまったく新しく始めたわけではなくて、再開。二十歳の頃に勉強し始めて挫折、三十歳過ぎた頃に教室に通ってみたけど、また挫折。今回は三度目の正直となるかどうか。

去年の秋頃、人生でやり残したことは何かなあと考えた。自分ではもうどうにもできないこと、今からでも自分でできそうなことなどいくつかあった。そして、「今からでも自分でできそうなこと」の中に「エスペラントの勉強」があった。ポルトガル語の基礎を覚えたから、もしかしたら今度はなんとかなるかも(エスペラントはヨーロッパの言語をもとに作られいて、ラテン系の単語も少なくないから、ポルトガル語に似ている言葉がたくさんある)?

地元の会に入れてもらって、JEI(日本エスペラント協会)の会員にもなった。数回、地元の会の集まりに参加したところで、集まりそのものができなくなった。その代わり、集まりはオンラインで行われることになった。私はずっと家にこもりっぱなしで、家族以外とは話すことがないから、このオンラインの集まりが外の人と話す唯一の機会。たいへんありがたいことである。

エスペラントは、聡い人だと3ヶ月とか半年でかなり話せるようになるらしいのだが、私はそういうタイプではないので、会で読んでいるものとDuolingo(英語版とポルトガル語版)、それからClozemaster(英語版、日本語版)を使ってのんびりやっている。少しずつ知っている単語が増えるとうれしい。

エスペラントは、1859年に今のポーランド(当時ロシア領)で生まれた、ザメンホフという姓を持つユダヤ人の眼科医によって作られた。彼が暮らしていた地域では、ポーランド語、ロシア語、ユダヤ人の間ではイディッシュ語と、さまざまな言語がとびかっていた。もしみんなが一つの言語でわかりあえたら、誤解やいさかいが減るのではないか、と彼は考えた。

現実には、同じ言語を使う者同士のあいだでも、誤解や争いはなくならないのだが……。

自分の母語の他にもう一つの言語を学ぶ。そのもう一つの言語を使えば、世界中の人と話ができる。

現在、実質的には「英語」がその「もう一つの言語」になっている。でもそれだと、英語を母語にする人が圧倒的に有利だ。研究者が英語で論文を書く。英語を母語としない研究者は、研究以外に英語の勉強もしないといけない。英語を母語としない研究者が英語の勉強をしているあいだに、英語を母語とする研究者は自分の研究を進めることができる。不公平だなあ。ソ連があったころに東側諸国と呼ばれた地域では、ロシア語がその立場にあった。

イギリス人の知人が「どこの国に行っても、みんな英語で対応してくれる。ありがたいけど、なんだか申し訳ない気持ちになる」と言っていたことを思い出す。

1887年、最初のエスペラントの本が出版された。それより前の1879年に、ドイツの神父が自分で考案した人工言語を発表した。それはヴォラピュク。私が学生の頃、ヴォラピュクの学習者数はエスペラントの次くらいに多いと聞いたような記憶がある。wikipediaには、現在の話者数は20人くらいと書かれている。ほぼ同時期に同じようなことを考えて発表した人たちがいるというのは興味深い。

最近は、あるパソコンゲームをきっかけにしてエスペラントを勉強しはじめる若い人たちがいると聞いた。


百合でおぼえるユリアーモ/百合でおぼえるエスペラント


エスペラントの学習者が増えて、国にこだわらない国際交流が増えればいいなあと思う。だって、お友達がいる国と戦争したいとは思わないでしょう? それが私の希望です。交流はしなくても、言語、文化、歴史、その他さまざまな事柄について、今まで当然と思っていたこれは何だろうと考える人が増えたらいいなあと思う。

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ラベル:エスペラント
posted by ごー at 04:43| Comment(0) | 勉強全般 | 更新情報をチェックする

2020年12月25日

新年を迎えるための飾り付け ピューマのメッシ

私はピューマのメッシが大好きで、毎日動画を見てしまう。見ているだけでもロシア語の勉強になるのだと自分に言い訳しながら……。

メッシのおうちに、新年を迎えるための飾りがつけられた。メッシは足りないものを買いに行くのにつきあったり、仕上がりを評価したりして、お手伝いした。



一方私は、テラスにつけた小さい電球の飾りはгирляндаで、扉につけた輪飾りはвенок(動画内では指小形でвеночекと言っている)というのだと学んだ。

гирляндаもвенокも、辞書には「花輪」と書かれているから、こうして動画で見ると違いがよくわかってありがたい。

チーターのゲルダのおうち(вольер)にも飾りがつけられた。



2017年の年末、大きなクリスマスツリー(ёлка)に驚くメッシ。



ツリーを倒して叱られるメッシ。



いいにおいのするものに、きれいなものがたくさん飾られていたら、さわりたくなってしまうよね。

クリスマスツリーの近くで眠っていたメッシ。



仰向けで(на спине лежать)。半分うとうとしているメッシが、胸の前で両手を重ねたところで、サーシャが「おーっ!」と声を上げ、マーシャが何か言っている場面が、私はとても好き。

このマーシャの言っていることが、私には「Ой, ты(?「チ」の音が聞こえる) боже мой!」と聞こえるのだけど、「Какой ты хорошенький!」と言っているのだという人もいる。「ボージェモイ」と「カコイティハローシェンキィ」では全然違うではないか! 私の耳はそんなに駄目なのか!

それで思い出したのが、これ。



私には「青と黒」のドレスにしか見えないし、「ヤニー」としか聞こえなかった。しかし、これらについていろいろ解説を読んでからまた見てみたら、今度は「白と金」に見えて「ローレル」にしか聞こえなかった。なんで!? 自分の感覚って意外と当てにならないものだなあ。

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posted by ごー at 10:02| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2020年12月17日

富加見美津子『声にだして読む英語発音の本』

12歳の時から強制的に英語を習わされ、現代では英語はほぼ「世界共通語」だというので勉強をやめるわけにもいかず、数十年が過ぎた。辞書を引きながら本を読めるようにはなったけど、会話となると難しく、気の利いたことが言えずに苦しむ。そして、言葉を発しても相手に通じないことがある。どうやら私の発音はかなり悪いらしい。


声にだして読む英語発音の本: 1日6分でネイティブ英語 (Stop カタカナ発音)


この本を読み始めて、まず、母音を発する時の舌先の位置に驚いた。えっ、そうだったの! 今までそんなこと教えてもらったことも、読んだこともなかった(いや、忘れているだけかも?)。説明を読みながら自分で発音してみると、なんだかそれっぽく言えているような気がしないでもない。でも、よくわからない。

英語は子音も難しいけれど、とにかく母音が複雑だ。「英語には20以上の母音があると言われており、この本では、一番基本となる14種類の母音を取り上げます。」と書かれている。えっ、まだあるの!

英語の発音も難しいけど、ポルトガル語の発音も難しい。「colher(集める、採る)」と「colher(スプーン)」の音の違いなんて、私は一生わかるようになれる気がしない。「avó(祖母)」と「avô(祖父)」も……。文脈や冠詞があればわかるけど……。

とにかく、四の五の言ってないで、練習しよう!

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ラベル:読書記録 英語
posted by ごー at 22:23| Comment(0) | 英語 | 更新情報をチェックする