2020年11月18日

блин ピューマのメッシ

先日、ピューマのメッシがチーターのゲルダの小屋に入った。ゲルダは「遊ぼう!」と言っている感じなのに、メッシは「こっちに来ないで!」と言っているようだ。「こっちに来ないで!」はメッシがお姉さん猫のキーラにいつも言われていること。歴史は繰り返す。



サーシャとマーシャは、力づくではなく言葉や仕草や口調で、猫たちと意思疎通をはかろうとしているのがすごい。この家の猫たちは、私よりもはるかに深くロシア語を理解しているようだ。

話は変わり、блинというのは、小麦粉で作った生地をイーストで発酵させたもので作るクレープみたいなもので、そのまま食べてもいいし、バターやジャムを塗ってもいいし、イクラを包んでみたりしてもいいし、いろんな食べ方ができる。

病気で寝込んでいるサーシャの看病(?)をしているメッシ。猫がのどをごろごろ鳴らす音には癒し効果があるようだ。しかし、メッシはのどを鳴らすだけではなく、なめまわすということもするので、それは睡眠のさまたげになっている……。なにしろ、メッシの舌は小さい猫と同じくざらざらしていて、それが普通の猫の何倍もの大きさなのだから、なめまわされたらかなり痛そう。



この動画の中で、サーシャが「блин」と言っている。なぜここで「блин」?

プログレッシブ ロシア語辞典で「блин」を見てみると

1⦅通例複⦆〘料理〙ブリヌイ(ロシア風クレープ;謝肉祭Масленицаの常食)
2⦅若者・俗⦆CD,DVD
3⦅俗⦆ちくしょう,くそっ

とある。2は形が似ているからだろうが、3の罵り語は何だろう。

ロシア語には、口にしてはいけない言葉があるという。そしてそのような言葉を使いたい時は、音が似ている言葉で代用する。その一つがблинだということらしい。

блинで代用された元の言葉はблядьで、これは研究社露和辞典にもプログレッシブ ロシア語辞典にも載っている。

ある年のмасленица(これはキリスト教が来る前からあったスラブ人の春の祭りで、現在はキリスト教行事と組み合わさり、教会の暦で毎年の日付が決まる。だいたい二月半ばから三月の始めくらい。ブリヌイを食べたり、かかしを燃やしたりする。プログレッシブ ロシア語辞典にもあるとおり、カトリック圏の謝肉祭のようなものらしい。では謝肉祭の起源は?)にメッシとキーラはсметана(サワークリーム)とсгущёнка(コンデンスミルク。сгущёнкаは「口語」。略さずに言うと、сгущённое молоко)のかかったブリヌイをふるまわれたのだが、二匹とも興味はない様子。上にかかったサワークリームとコンデンスミルクはなめたいのだけど、ブリヌイは食べたくない。なぜかしら?



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posted by ごー at 04:45| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2020年11月10日

『フォーエバー〜人生の意味』






アマゾンのプライムビデオで鑑賞。中年の夫婦、オスカーとジューンの物語。

オスカーとジューンは仲のよい夫婦で、毎日、毎年、ほぼ同じような暮らしを送っていた。ある時、休暇をいつもの湖畔の別荘で過ごすのではなく、スキーに行こうとジューンが言い出す。オスカーは同意して、二人でスキー場に向かう。ところが、このスキー場で、取り返しのつかない大変なことが起こってしまうのだった……。

アマゾンオリジナルのドラマを見るのは初めてだったが、なかなか面白かった。第一話でジューンの語る思いが、私の抱えているものそのものだった。

まったくおとぎ話のような世界なのだが、こういう暮らしも悪くないなあ。オスカーは穏やかで優しいし。私は欲張りなので、永遠に平和な生活を望んでいる。誰もいなくならなくて、誰も年をとらない世界。ジューンのように、変化がほしいとは私は思わない。

このビデオを見て面白いと思ったのが、字幕が27種類、吹き替え音声が9種類あるということ。スペイン語は字幕、吹き替えともに、ラテンアメリカ版とスペイン版があり、ポルトガル語の字幕も、ブラジル版、ポルトガル版の二種類がある。

私の母語は日本語で、英語、ロシア語、ポルトガル語に興味がある。英語音声、英語字幕で通して見たけれど、これは日本語ではどう言うのかな、ロシア語ではどうかな、ポルトガル語ではどうなるかな、と思った時に、すぐ切り替えて見返すことができる。英語音声と英語字幕は一致しているけど、ポルトガル語音声と字幕は一致していない。日本語もポルトガル語と同様。字数の関係かな?

科学技術とインターネットの発達のおかげで、外国語学習の教材には困らない時代になった。こういうのを生かさない手はない。でも、時々考えてしまう。私の外国語学習の目的は? 外国語学習にばかり時間と労力を使っていて、そのわりには何も達成できていない私の人生の意味は?

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2020年11月05日

カプチーノ

外出先でコーヒーを飲む時は、たいていカプチーノにしている。なぜなら家で作れないから。

2016年の秋から昨年の終わりにかけて、時々イギリスに行く機会があった。イギリスでも、いつものようにカプチーノ専門。

cappuccino.jpg

しかし……。

「かぷちーの、ぷりーず」と頼んで、紅茶が出て来るということが何回かあったのだった。「かぷちーの」って言ったのになあ、もう出されてしまったし、たまには紅茶も悪くないし、紅茶の方が安いし、まあいいか、と思った。

なぜカプチーノではなく紅茶が出てきたのかなあ、といろいろ考えた。考えた結果、「かぷちーの、ぷりーず」が「かっぷおぶてぃー、ぷりーず」と聞こえていたのだろうという結論に達した。英語に出会って数十年、最初の二十年はろくに勉強していなかったけど、最近はCDを聴きながら音読練習もがんばっているのに、こんななのか……。いまだに大人の会話はできないし、「いやんなっちゃう」……とクマのプーさん風に言ってみる。

pooh.jpg
"Bother!"

カフェのメニューをよく見てみると、「Flat White」というのがあって、試しに注文してみたらカプチーノとあまり変わらないふうだったので(実際にはだいぶ違うらしいが)、それ以降は毎回「Flat White」を頼むことにした。これなら、私の駄目な発音でも「お茶」と間違えられることがない。私はコーヒー牛乳が飲みたいのだから、これでいいのである。

flatwhite.jpg

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posted by ごー at 21:31| Comment(0) | 英語 | 更新情報をチェックする