こんなに大きな動物を飼うのってお金持ちの道楽なのかな、危なくないのかな? 私は特に興味も持たず、見てみようとも思わなかった。見てみようとも思わなかったのに、それ以後も、一人と一匹の読書シーンはよくおすすめに出てきていた。
今年の四月から暇になったので、私は毎日YouTubeを見て過ごしていた。またあの読書シーンがおすすめに出てきた。そんなにおすすめされるなら一度見てみようか。
この動物はピューマというのか! 気分がいいと、ごろごろのどを鳴らす。好きな人にはぐいぐい頭をこすりつけて、読書の邪魔をしようとする。普通の猫と変わりなく、かわいいところがあるのだなあ。
それ以来、このメッシという名前のピューマに、私は夢中になってしまった。毎日メッシの動画を見ずにはいられない。
日本のテレビ番組でも紹介されたので、日本でも既に有名らしい。
2015年10月30日、サランスクの動物園で三匹のピューマがうまれた。動物園ではこの三匹の赤ちゃんに、有名なサッカー選手にちなんで、「ソアレス、メッシ、ネイマール」と名付けた。
その中で「メッシ」と名付けられた子は、ペンザにあるふれあい動物園(おそらくショッピングセンターの一画にあるようなところだと思われる)へ送られた。他の二匹のうち、実は女の子だった子はペンザの普通の動物園に送られ、サランスクには一匹が残ったという。
ふれあい動物園で、メッシはいろんな人に触られたり、写真のモデルになったりして暮らしていた。
ある日その動物園を、ある夫婦、アレクサンドルとマリヤが訪れた。二人は一目見てメッシのことを気に入ってしまい、あの子をうちの子にできないかと考え始める。三日三晩考えたあと、メッシを買い取らせてもらえないかと動物園に申し出た。断られるかと思ったら、あっさり承諾され、メッシは二人の家の子になったのだった。
この家にはキーラという猫がいる。メッシとキーラはあまり仲良くできないようなのだけど、お父さんを間に挟んで川の字になって寝るくらいには仲良し?みたい。
一家は今年の初めに、集合住宅の一室から新築の一戸建てに引っ越したのだが、このおうちがとても素敵で。庭に建てた小屋に、イチェリという名前のチーターをサーカスから譲り受けて住まわせていたのだが、イチェリは今年の四月に癌で亡くなってしまった。イチェリが住んでいた小屋は新しく建て替えられて、今はソチの動物園から来たゲルダという名前のチーターが住んでいる。メッシとゲルダは仲良くなれるのかな?
メッシは表情も感情も豊かで、夫婦を信頼しているのがよくわかる。夫婦はメッシの健康を保ち、いろんな経験をさせたい、いろんなものを見せたいと努力している。この一家の動画を見ていると、こちらも幸せな気分があふれて、涙が出てくる。

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