2019年10月30日

今日気づいたこと sorrir

 ポルトガル語の sorrir (微笑む)。rir (笑う)でも同じことなんだけど、直接法現在三人称単数と直接法完全過去一人称単数は同じなんだ! つまり「微笑む」の直接法現在三人称単数と直接法完全過去一人称単数は「sorri」で、「笑う」は「ri」。とても基本的な単語なのに、今まで気づかなかったとは。

 vir と ver の活用もよく混乱する。vir の直接法現在一人称複数と ver の直接法完全過去一人称複数が「vimos」で、同じ。ポルトガル語難しい。






 学習歴十数年でこんな基本的なことも頭に入っていないなんて、なんだか私は時間を、いや人生を無駄にしているような気がする。やる気が足りないのか、頭が足りないのか?

 「外国語を勉強する時間があったら、もっと他にやるべきことがあるのではないか。」

 というようなことが村上春樹『やがて哀しき外国語』に書いてあったような気がする。ただし、村上氏はどんな外国語の勉強も、なかなかうまくやっていたようだけれど。






 この本はとても好きで、引っ越しの時も毎回捨てずに持ち歩いていたが、ある時、誰かにあげてしまった。結局、この本がなくなっても何も困らなかった。この本がなくても生きていけるなら、家にある他の本、全部なくてもいいということだよなあ、と思ったのを覚えている。kindle版があるみたいなので、書い直そうかなあ。昔の私はこの本の何がそんなに好きだったのか、確認してみたいような気がして。

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posted by ごー at 01:06| Comment(0) | ポルトガル語 | 更新情報をチェックする

2019年10月25日

ヴィクトル・ツォイ

昨日、ラジオを聞いていたら、

Начинается новый день
И машины туда-сюда…

で始まる歌が流れた。面白い歌詞だなあと思って聞いた。あとで調べると、ヴィクトル・ツォイの『Муравейник』という曲だということがわかった。




Муравейник


「муравейник」という言葉には「蟻塚」という意味の他に「(激しく行き交う)群衆」という意味もあるのか。なるほど……。

муравейникという名前のお菓子もある。
https://ru.wikipedia.org/wiki/%D0%9C%D1%83%D1%80%D0%B0%D0%B2%D0%B5%D0%B9%D0%BD%D0%B8%D0%BA_(%D1%82%D0%BE%D1%80%D1%82)

PIC00007.jpg

ブラジルで見つけた蟻塚の写真。ちなみに、ポルトガル語で「蟻塚」は「formigueiro」、「蟻」は「formiga」。ロシア語の「蟻」は「муравей」、英語の「蟻塚」は「anthill」。

今まで私はヴィクトル・ツォイの歌はお経みたいでつまらないと思っていた。なぜ今でもあんなに人気があるのかさっぱりわからなかった。「お経みたい」と思っていたのは、昔の私はロシア語を聞き取れていなかったからだということが、昨日はっきりわかった。

ヴィクトル・ツォイは1962年6月21日、レニングラード生まれ。父親がソ連の朝鮮人、母親がロシア人で、外見は日本人にもいそうな感じ。それで学校では「япончик」(японец 日本人の指小形)とからかわれた。そうやっていじめられたことで引っ込み思案になってしまった息子を心配した母親が、彼を美術学校に入れたところ、絵の才能があったらしく、同級生たちの賞賛も得られるようになって、自信を回復した。

十代後半の頃、ロックバンドを結成。1984年に結婚、1985年に息子が生まれる。年上の奥さん(2005年に亡くなっている)がやり手プロデューサーだったので、ヴィクトルはどんどん有名になり、映画に出たりもする。1987年の『Асса』という映画では、最後の最後に登場。

Асса 1 серия (драма, реж. Сергей Соловьёв, 1987 г.)

https://youtu.be/1Plo-PLxVg4

Асса 2 серия (драма, реж. Сергей Соловьёв, 1987 г.)

https://youtu.be/G2gSAlKnXA4

この年に、ヴィクトルは妻と息子をレニングラードに残したまま、モスクワの新しい恋人のもとに行ってしまう。

1990年8月15日、ラトヴィアで交通事故死。28歳。

長くはない生涯にいろいろ詰まっていて、今でも熱心なファンがいて、なんだか尾崎豊を思い出させる。尾崎豊のよさもヴィクトル・ツォイのよさも、私にはよくわからないままなのだが……。


ALL TIME BEST


私の夫は、ヴィクトル・ツォイの奥さんの家へ遊びに行ったことがあるそうだ。たぶん、ヴィクトルがモスクワへ去ったあとかな? ロック好きの若者たちが集う場になっていたとか。夫はもちろん今でもヴィクトル・ツォイが好きで、「歌詞がいいんだよ〜」なんて言っているが、何がいいのか、私にはさっぱりわからない。たぶん、一生わからない。『Муравейник』は面白いと思ったけど……。

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posted by ごー at 22:17| Comment(0) | ロシア語 | 更新情報をチェックする

2019年10月21日

金太平良

ポルトガル語では木曜日のことを「quinta-feira」という。カタカナで音を表すと「キンタ・フェイラ」。「quinta-feira」と聞くと、私の頭の中にはなぜか「金太平良」という漢字が浮かぶ。だから、ポルトガル語を習い始めて間もない頃は、いつも「quinta-feira」を「金曜日」と間違えていた。

今でも私は「quinta-feira」と聞いてすぐに「木曜日」とは結び付けられない。情けない……。
 
「quinta-feira」と耳にする、あるいは目にする。頭の中に浮かぶのは「金太平良」の文字。「金」の字があるから「金曜日」?→いや、「金曜日」は「sexta-feira」のはず。→ということは「quinta-feira」は「木曜日」のことである。ここでようやく「quinta-feira」=「木曜日」と理解するのである。

「quinta-feira」が私には「金曜日」に思えてしまうのには、もう一つ理由がある。

quinta は英語で言うところの fifth 。ポルトガル語の形容詞は、形容する名詞の性に合わせるから、quinta は女性形。ロシア語の пятая なのである。пятая から連想される曜日は пятница(金曜日)。

曜日の名前のおさらい。まずは、一週間は何曜日から始まるのかという問題があるが、私は「月曜日笑ってる、げらげらげらげら笑ってる」で始まる歌を聞いたり歌ったりして育ったので、カレンダーの始まりが日曜日であっても、週の始まりは月曜日のように思っている。

この歌は『月火水木金土日のうた』で、作詞が谷川俊太郎、作曲が服部公一。


月火水木金土日の歌


この歌、「げらげらげらげら笑ってる」のあとは「お月様は気が変だ」と続くのが面白い。英語に lunatic という言葉があるから。ポルトガル語では lunático、lunática 。ロシア語の лунатический は「夢遊病(者)の」で、лунатик、 лунатичкаは「夢遊病者」。

月曜日を始まりとして、日本語、英語、ポルトガル語、ロシア語の順で並べてみる。ロシア語の語源は、コンサイス露和辞典を参考に。





月曜日 Monday segunda-feira понедельник
(Monday は「月の日」、日本語と同じ。ポルトガル語は「2番目」、ロシア語はコンサイス露和に「 〈по, неделя 日曜の次の日」と書かれている。なぜ неделя が「日曜日」なんだろう? 「週」という意味の「неделя」という言葉については、「原義は休祭日, →не, дело」とある。仕事のない日、つまり日曜日ってことか!)

火曜日 Tuesday terça-feira вторник
(ポルトガル語は「3番目」。ロシア語は「2番目」)

水曜日 Wednesday quarta-feira среда
(ポルトガル語は「4番目」。コンサイス露和には「〈教ス, →середа, ゲルマンからの借用訳か」とある。意味としては「真ん中の日」なんだろうけど、Wednesday は神様の名前だよなあ? と思っていたら、ドイツ語の水曜日は「真ん中の日」らしい)

木曜日 Thursday quinta-feira четверг
(ポルトガル語は「5番目」。ロシア語は「4番目」)

金曜日 Friday sexta-feira пятница
(ポルトガル語は「6番目」。ロシア語は「5番目」)

土曜日 Saturday sábado суббота
(コンサイス露和には「〈ギ sabbata(アラムまたはヘブライより)」とあるけど、なんだかよくわからない。英語の辞書に Sabbath という言葉があって、「安息日〈キリスト教では通例日曜日,ユダヤ教・一部のキリスト教では土曜日,イスラム教では金曜日〉」とあるから、これのことかな? 英語のSaturdayは、「ローマ神話の農耕の神サトゥルヌス」から来ているので、ポルトガル語、ロシア語とは語源が違うのか!)

日曜日 Sunday domingo воскресенье
(Sundayは太陽の日、日本語と同じ。domingo は「主の日」。воскресенье は「復活」かな?)

他の言語の知識があったら、もっといろんなことがわかるのだろうなあ。

ポルトガル語の曜日の名前に順序数詞が使われているのは、異教の神々の名前を曜日の名称としているのはよろしくないと考えたからだそうだ。とすると、ロシア語にも昔は異教の神の名を使った曜日の名称があったのかな?

曜日のことを考えていたら、ある春歌(?)を思い出してしまったのだが、お下品なのでそれについては書かない。

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