2019年08月07日

音読

 ポルトガル語の勉強を始めて、一年くらい過ぎた頃だったか。ある日、ポルトガル語の教材を読んでいたら、隣にいた友人が「ごーさん、外国語を読む時は、声に出して読んだほうがいいですよ」と教えてくれた。

 えー、そうなの? それ以降、外国語を読む時は音読してみることにした。効果はすぐにわかった。

 音読する時、その言語を母語とする人や詳しい人(先生)に聞いてもらえればさらにいいのだけど(たとえば、ポルトガル語だと、同じつづりの単語の発音が、意味によって少し違っていたりする。これは一人で勉強していると、なかなか難しいし気がつかない。ロシア語でも最近、шедеврという単語の発音について先生から指摘され、自分は今まで違う音で発音していたことに気づいたりした)、一人で読んでも効果はある。

 音読していて、意味も発音もアクセントの位置も自分でしっかりわかっている箇所は、問題なくすらすら読める。わからないところ、あやふやなところでは止まってしまう。

 これは私だけの問題かもしれないけれど、黙読ですませていた時には、意味、発音、アクセントの位置がよくわかっていなくても、わかったつもりになっていたところが多分にあった、ということにあらためて気づいたのだった。この「わかったつもり」というのは、とても厄介だ。

 文中にアラビア数字が出てくる箇所も注意が必要。目で見てすぐに数がわかってしまうからついつい飛ばし読みしてしまうが、数字もそのつど声に出してみるのがいい。特にロシア語では、数字も格変化するから、「わかったつもり」で済ませていてはだめなのだった。

 そして、少しでも疑問に思った時は、すぐに辞書を引くこと。アクセントの位置もしっかり確認。

 こうやって音読を続けているうちに、ひっかかる場所が少なくなって、辞書を引く回数も減っていく。音読のよさを、もっと早い時期に知りたかった……。

ラベル:勉強